頭頸部外科

頭頸部がんの進行度とその治療方法の概略

 あくまでも一般論ですが、 病期がⅠ期、Ⅱ期の非進行癌では、手術や放射線治療のどちらかが選択となり、大多数の症例においては、それで対応が可能となります。Ⅲ期以上になりますと、進行癌のため、手術、放射線治療、化学療法治療(抗ガン剤)の三者ないし二者の併用治療が行われる場合が多くなります。特に加療により機能損傷が著しいと判断される場合や、外科的切除が不可能な部位に対しては、癌細胞に直結している動脈に直接抗癌剤を注入する超選択的動脈注入療法を行っております。また手術による機能損傷が著しいと判断される場合には、血管吻合による遊離組織移植による即時再建術が、癌の切除と同時に行われ、根治性の向上とともに術後の機能温存・回復を目指しております。即時再建は入院治療期間の短縮にもなっております。

 頭頸部癌は、どんなに初期の癌であっても、再発するリスクがあります。従って、癌専門病院では初期癌に対しては出来るだけ単独で簡単な治療方法を選択するように心がけております。放射線、手術、抗癌剤の全てを初期癌に対して使ってしまうと、再発した場合に、有効な治療方法を選択できなくなってしまうからです。

 頭頸部癌治療で重視することは、加療後の可能な限り在宅で、安全に口腔摂取が出来、安全に呼吸できる状態を確保することです。病気は直ったが、経管栄養や点滴で生涯を終えるような状態は主治医として、可能な限り避けたいものと考えております。また、頭頸部癌はその3割強が多重癌になる可能性を秘めております。第二の癌の早期発見・早期治療を絶えず心掛けております。

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