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虚血性心疾患

きょけつけいしんしっかん

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狭心症と心筋梗塞

■症状

胸痛(特に身体に負担になるような動作をすると《労作時》胸が痛む=狭心痛)、
息切れ


■概要

心臓は全身に血液を送るポンプの役目をしていて、心筋(心臓の筋肉がそれを担っています。心筋にもしっかりと働くために血液や栄養が必要です。心臓の栄養血管のことを、冠状動脈といいます。冠状動脈が、動脈硬化などで狭くなったり(狭窄)、詰まったり(閉塞)すると心筋が正常に働かなくなります。安静にしているときは問題なくても、走ったり重い物を持ち上げたり身体に負担になる動作をすると(労作時)心筋への血液供給が不十分となり胸が痛くなることがあります。これを狭心症といいます。完全に詰まったままにして放っておくと心筋がダメージを受け壊死を起こしてしまいます。これを心筋梗塞といいます。

進行すると心不全や不整脈が合併することもあります。また、心不全が慢性化すると他の臓器に支障を来すこともすくなくありません。腎臓は特に心不全発作を繰り返したり、慢性化重症化する場合に悪化してきます。これを腎前性腎不全といいます。


■治療

薬物療法としては、冠状動脈を拡張するお薬や血液が詰まりにくくするお薬があります。また、心臓機能が低下した場合は利尿剤血管拡張剤β遮断剤などを用いて、心臓の機能を助けます。
手術療法は冠状動脈の血行を再建します。詰まりかけた冠状動脈を形成したり(血管内血行再建PCI)、新たな血行路(バイパス)を作成します。私たち心臓外科は、バイパス手術を担当します。当院では、心臓を止めないで、動かしたままバイパスする、心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)を標準的に行っています。更に最近ではda Vinci外科手術ロボット(最新治療法にリンク)を用いて、低侵襲OPCAB(最新治療法にリンク)を導入しています。これにより胸部の中心にある胸骨を縦に切ることなく手術ができるために、術後の運動機能や回復時間短縮、創部感染の軽減に役立つと考えています。ただし、現在の医学的論文では、人工心肺を用いて心臓を止めて行う冠動脈バイパス術とOPCABの成績には差がないという報告もあります。患者さんそれぞれにとって、良い方法を選択して冠動脈を再建しています。

【術後の回復】 2週間程度
【術後の内服薬】血小板の機能を押さえるお薬(抗血小板薬)、血圧コントロールや動脈硬化を予防するお薬を服用してもらうこともあります。
【退院後の管理】退院後しばらく経って外来での検査でバイパスの機能評価。

冠動脈を再建する新しい路(バイパス・グラフト)には、左右の内胸動脈と下肢の大伏在静脈を用います。下肢の静脈採取については、大腿から採取する際には傷が小さくてすむように内視鏡による静脈採取を積極的に取り入れています。


虚血性拡張型心筋症

■症状

呼吸困難、不整脈、息切れ


■概要

心筋梗塞に陥った心筋(心臓の筋肉)は再生することがありません。そのために時間とともに徐々に心筋が変性して筋肉の壁が薄くなります。そのために十分な血液を全身に送ることができない状態に陥ります。このような病態を虚血性拡張型心筋症といいます。また、心臓が大きくなるために僧帽弁閉鎖不全が出現してくることがあり、さらに心臓に負担をかけることになります。


■治療

冠状動脈血行再建術:冠状動脈に対しては、狭心症や心筋梗塞と同じような血行再建が必要になります。カテーテルで血管形成術をするか、バイパス術をするかはそれぞれの病態によって違います。
左心室形成術:変性して機能しなくなった箇所を切り取ることで、まだ働いている心筋への負担を軽減する手術です。最も一般的になされている方法はDor手術ですが、それぞれの症例によって最も有効な方法を選択しています。僧帽弁形成術:僧帽弁閉鎖不全を様々な方法で軽減することも治療後の予後を左右すると言われています。

【術後の回復】4週間程
【術後の内服薬】抗血小板薬、抗凝固薬、心不全治療薬(利尿剤血管拡張剤=ARBなど、β遮断薬)
【退院後の管理】冠動脈への血流が維持されて左心室が形成されても、一旦壊死に陥った心筋は回復しません。
そのために、厳重な心不全管理が必要になります。薬物療法の調整が上手くいき、食事療法などの日常生活への注意点などへの理解が得られた段階で退院することになります。退院後も私たちの外来もしくは循環器専門医の外来に継続して通院する必要があります。

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