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感染性心内膜炎

かんせんせいないまくえん

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症状・概要

■症状

発熱(通常38.5度以上で悪寒戦慄を伴う)、呼吸困難、など


■概要

感染性心内膜炎は、体内のある臓器などで発生した感染の原因となった細菌や真菌が血液内に移行して心臓の弁膜に移ってしまい、弁を感染し破壊する恐ろしい病気です。この病気は心臓弁膜によって大動脈弁や僧帽弁、稀に三尖弁に発生します。血液内に細菌などが入り込むことを菌血症といい多くは悪寒戦慄を伴う高熱を来します。心臓弁膜に感染が及ぶと弁を破壊するために感染した弁膜に閉鎖不全(逆流)が発生しますが、通常の弁膜症とちがって突然逆流がおこるために急激な呼吸困難などの急性心不全に陥ることも少なくありません。

また、すでに弁膜症の治療のために人工弁置換術や弁形成術を受けた患者の場合に、人工物に感染が及ぶこともあります。
この疾患が複雑なのは、弁膜が破壊されてしまったり、破壊した部分に感染性疣贅というイボが形成され、時としてそれが心臓弁膜から剥がれ脳や腎臓、脾臓、肝臓にまで流れて行き、塞栓症を発生させたり、流れ着いたところに新たに感染巣を作ることがあり、場合によっては感染性動脈瘤を発生させることもあります。


治療法

■治療

「感染」と「心臓弁膜」に対するそれぞれの治療が必要です。
「感染に対する治療」:それぞれの細菌に薬剤感受性が高い(よく効く)抗生物質を静脈内投与(点滴投与)する必要があります。これは発熱が治まり、感染兆候(血液学的所見など)が陰性化するまで継続します。その後最低4週間(原因菌《この病気の場合起炎菌といいます》によっては6週間)継続して完全に感染を押さえ込む事が大切です。


■心臓弁膜に対する治療

それぞれの弁膜の破壊され方によって様々な方法がとられます。(原因となる細菌(時として真菌)によっては弁組織の破壊され方が違います。)

A: もしも上手く感染が制御され、急激な逆流による心不全も薬物用法でコントロールできれば、完全に感染が押さえ込まれた後に弁膜症に対して手術します。このような状態をhealed IE(治癒された感染心内膜炎)といい、通常の弁膜症に準じた方法で治療します。それでも、手術のあとは抗生物質の静脈内投与を最低でも2週間継続します。

B: しかし、もしも抗生物質投与によっても感染が制御できなかったり、心不全がコントールできなかったり、または疣贅(いぼ)などによる塞栓症が繰り返されたりその危険が高いと判断された場合(活動性IE)は、致し方なく急性期に弁膜症手術を施行せざるを得ません。この場合の手術方法は一定の方法はなく、①先ずは感染組織を除去する、②弁機能を復活させるという2つの大切な目的を様々な方法で達成させる必要があり、時としてとても困難な手術になります。さらにこの場合は手術後最低でも4週間の抗生物質投与が必要となります。

感染性心内膜炎の手術後の状態は手術前の状態や感染の程度、感染の原因菌などによって随分違います。しかし、一旦感染が完全にコントロールされた場合は経過は順調なことが多く、通常の心臓手術のあととほぼ同程度の管理で事足ります。感染源のコントロールが不良だったり、他の臓器への感染が認められている場合などは手術のあと元気になっても厳重な管理が必要となります。


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