
秋の運動会。10月は気候が比較的良い季節ですが、近年の猛暑の影響でまだまだ気温が30℃を超える日が多く、炎天下の競技場では子どもが熱中症にかかるリスクも残ります。特に小さな子どもは体温の調整機能が十分に発達しておらず、注意が必要です。さらに、競技中は “暑さ” や “のどの渇き” を自覚しにくく、水分補給を忘れがちになるのもリスクを増やします。
ここでは、小児科の視点から、運動会を無事に楽しむための「熱中症予防と対策」のコツを紹介します。
当日の対策としては
- 定期的な水分・塩分摂取
- 「のどが渇いた」と言う前の、15〜30 分おき程度で少量ずつ飲ませるよう心がけましょう。
- 競技の合間や待ち時間に、できるだけ日陰で休ませるように。直射日光を避けることが重要です。地面からの照り返しが強い場所では、マットやレジャーシートを敷くなど、直接的な熱の伝わりを防ぎましょう。
保護者が気づいてあげられる症状とその対応としては
- 頭痛、めまい、口の渇き、倦怠感→涼しい場所に移動し水分を摂取
- 嘔吐、意識が朦朧とする→首筋や脇の下などの太い血管を冷やし無理せず医療機関へ
- 意識障害、痙攣→救急車を呼ぶ
親子で安心して参加できる運動会を実現しましょう。
もしも「子どもの様子がいつもと違う」「冷やしても改善しない」などがあれば、早めに医療機関への受診を検討してください。