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低侵襲心臓手術・ロボット支援下心臓手術MICS & da Vinci

治療法

  • 低侵襲心臓手術(MICS)
  • ロボット支援下心臓手術

対象となる疾患

心臓弁膜症、心房中隔欠損症、心臓腫瘍など

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手術の概要

一般的な心臓手術は、胸の真ん中に縦に大きな創(手術のきず)をおき「胸骨正中切開」という開胸法で行うのが標準です。これはあらゆる心臓手術に対応しやすい優れた方法ではありますが、創が大きく胸骨という骨を切りますので、通常は術後2、3か月の安静を必要とします。

胸骨正中切開のきず
胸骨正中切開のきず

「低侵襲心臓手術(Minimally Invasive Cardiac Surgery : MICS)」は骨を切ることなく、肋骨と肋骨の間(肋間)を小切開して行う小さいきずの手術です。創が小さいので美容的な利点はもちろんですが、骨を切らないので出血が少なく、きずの感染も少ない、術後の回復、社会復帰が早いとされています。

低侵襲心臓手術のきず
低侵襲心臓手術のきず

さらに、MICS の手技を応用して、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使用した「ロボット支援下心臓手術」も行われるようになりました。手術操作を行うアームは体の中でも細かい関節の動きが可能で、きれいな3D 画像を得られるカメラは自由に臓器に近づいたり離れたりできますので、あたかも術者が心臓の中に入って手術をしているかのようなイメージで手技を進めることができます。

ダヴィンチ手術のイメージ
ダヴィンチ手術のイメージ

このようにロボット支援下を含めた低侵襲心臓手術は利点の多い治療法ではありますが、欠点もあります。患者さんの病態や体型によっては行いにくい場合があり、事前の評価が不可欠です。不測の事態にも対応しにくいので、緊急手術や複数の心臓手術が必要な場合はお勧めできません。また、人工心肺を使用したり心臓を止めたりすることは、従来の心臓手術と変わらないため、そういったリスクについては必ずしも下げられる治療ではありません。

上尾中央総合病院で行っている、からだにやさしい心臓手術

低侵襲心臓手術(MICS)

技術的に難しい面がある術式ではありますが、当院の心臓血管外科チームではこのMICSを2006 年から行っており、十分な習熟を積んでいます。また肋間小開胸でのMICS だけでなく、胸骨の一部だけを切る「胸骨部分切開」も取り入れ、特に大動脈弁の手術で良好な成績を収めています。

ロボット支援下心臓手術

当院では国内に先駆けて2014 年からこのロボット支援下心臓手術を取り入れました。「内視鏡補助下弁形成術」が2018 年4 月から保険適応となり、ロボット支援下手術もこれに含まれましたので、現在ではより多くの患者さんにこの手術を提供できるようになりました。

ロボット支援下心臓手術の執刀医
ロボット支援下心臓手術の執刀医
ロボット支援下心臓手術の様子
ロボット支援下心臓手術の様子

当院では心臓手術を受けられる患者さんの不利益を減らす手段のひとつとして低侵襲手術を提案しています。高齢者や持病がある方、手術が初めての方などそれぞれの患者さんにとって最適な治療を提案させていただきます。ぜひ外来にお越しいただき直接診察を受けていただければと思います。

もっと詳しく知りたい方は

この記事を書いたのは
福隅 正臣(ふくずみ まさおみ)
心臓血管外科・心臓外科 科長