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外科

肝がん

肝がんとは

肝臓にできる癌で、大きく分けて原発性肝がん(主に肝細胞がん)と転移性肝がんに分けられます。
原発性肝がん(肝細胞がん)において、わが国では年間約38000人が新たに肝細胞がんと診断され、約34000人が死亡しており、悪性腫瘍による死亡数では第3位となっています。その患者背景としては、約90%がB型あるいはC型の肝炎ウイルスが関与していますが、近年は減少に傾向にあります。
そのかわりにアルコール性肝障害や肥満・糖尿病を背景とした非アルコール性脂肪肝炎の関与が増加しています。
転移性肝がんは他の臓器のがんが肝臓に転移したもので、治療法はその原発臓器によって異なります。
肝内胆管がん(胆管細胞がん)は現在、原発性肝がん取り扱い規約に基づき分類されており、原発性肝がんの全体の3-7%を占めています。

症状

肝臓は沈黙の臓器といわれ、肝がんに特有の症状がなく、かなり進行した場合に腹部のしこりや圧迫感、破裂による腹痛・出血性ショックなどで発見されることもまれではありません。また、肝硬変の進行によるだるさ、黄疸、こむら返りなどが伴うことがあります。

診断

血液検査による腫瘍マーカー(肝細胞がんではAFP、PIVKAⅡ、転移性肝がんではCEA、CA19-9など)がありますが、特に初期の段階では陽性率は低く、超音波検査やCT/MRI検査などの画像による診断が重要となります。
また、食道静脈瘤を合併している可能性もあるため

  • 採血(腫瘍マーカー)
  • 腹部超音波検査
  • 胸腹部CT検査
  • MRI検査
  • PET-CT検査

治療

①肝細胞がん

手術療法、局所・焼灼療法、化学療法、放射線療法、肝移植、免疫療法など多岐にわたりますが、現時点では手術療法が最も成績が良い治療とされています。
肝細胞がんは門脈の血流に乗って転移していくと考えられ、がんのある門脈の支配領域(区域)ごと切除する(系統的肝切除)が基本です。
がんの状態や患者様の状態により、切除範囲を決定します。

②転移性肝がん

他の臓器のがんが肝臓に転移した場合、多くは全身化学療法(抗癌剤)が選択されますが、大腸癌(結腸がん、直腸がん)の肝転移の場合、切除可能であれば切除した方が、生存期間が長くなることが分かっています。
また、大腸癌の肝転移に対しては、切除不能と判断された病変も化学療法で腫瘍を縮小させ、切除可能とする治療(conversion)や、一度に切除しきれない場合は2度に分けて切除する治療(2期的切除)を行うこともあります。
さらには、手術室で血管造影検査や断層撮影ができるシステム(Artis zeego)使用し、肝切除と同時に門脈塞栓術をより細かい枝まで選択し正確に行うことが可能です。

③肝内胆管がん(胆管細胞がん)

肝臓の左葉(肝臓の左側)と右葉(肝臓の右側)を越えて癌が広がっている場合や、肝門に近い場合には、大きく切除する必要があり、胆嚢切除や周りのリンパ節郭清を行うこともあります。広範囲に肝臓を切除する場合には術前門脈塞栓術を行い、残す肝臓を大きくして肝不全を防ぎます。

当科の特徴

血液検査や各種画像診断(超音波検査、3DCT検査、MRI検査、肝シンチグラフィなど)を駆使し、患者様の状態を詳細に把握したうえで、最適の手術法を選択します。
さらに3D画像構築による術前シミュレーションを行い、詳細な術式検討を行います。
また術中にICGカメラを使用し、切除範囲の決定に役立てています。
肝臓の開腹手術では切開創(手術時のきず)は30㎝以上に及ぶことが多いのですが、当科では傷が小さく、患者様の負担の軽い腹腔鏡を用いた手術を第一選択としています。基本的に3Dカメラを使用し、立体的にみる事でより正確な操作を可能にしています。腹腔鏡下肝切除術は難易度が高く、未だ一般的ではありませんが、当科は系統的亜区域切除まで腹腔鏡下で行うことができる全国でも数少ない施設のひとつです。

手術件数

  • 肝・胆道悪性腫瘍手術
  • 肝・胆道悪性腫瘍による肝切除

外来予約 受付窓口

外来予約センター TEL:048-773-1197

  • 当日の予約はできません。
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