ダビンチ・ロボット手術の適応は
今日のがんの手術においては、根治性(=がんを確実に取り除くこと)と共に、きずが小さい、出血が少ないなどの低侵襲性(=身体への負担が少ないこと)が重要と考えられています。手術支援ロボットの出現は大きな進歩であり、多くの病気がその対象となりました。
当院では、2013年10月から内視鏡手術支援ロボット・ダビンチによる低侵襲手術を行っています。安全性や有効性など、患者さんへのベネフィット(利益)を確認しながら堅実に症例を積み重ねてまいりました。
ロボット手術件数の増加に応じて、2018年11月には埼玉県内では初となる2台体制となりました。
対象となる疾患も増え、2023年2月時点では、泌尿器科のがん(前立腺がん、腎がん、腎盂・尿管がん、膀胱がん)、消化器のがん(胃がん、直腸がん、結腸がん、膵臓がんや胆管がん、肝がん)、頭頸部のがん(中咽頭がん、下咽頭がん、喉頭がん)のなどの悪性腫瘍、骨盤臓器脱(子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤、腟断端脱など)に対する手術や成人のそけいヘルニア手術を行っています。なお、そけいヘルニアの手術は先進医療への取り組みとしておこなっているもので、現時点では健康保険未収載(自費診療)となります。