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医療情報管理課

ごあいさつ

 医療情報管理課の主な業務は、患者一人ひとりの診療の記録の保管・管理です。診療に関わる諸記録の保管・管理を行い、診療情報の後利用が適正に行えるように整備するとともに、こうした情報を元に各種診療統計を算出しています。診療記録の管理には大きく分けて「量的な管理」(紙やフィルムなど物理的な媒体の記録の管理)と質的な管理(情報の管理)の2つの側面がありますが、その両面の管理を診療情報管理士17名を含む30名のスタッフで行っています。

医療情報管理課 主任 荒木優輔

特色

「診療記録の管理」

 近年、診療記録の電子化が進んでおり、当院でも2008年7月からX線やCT、MRI画像等のフィルムが電子化されたのに続き、2011年7月からの電子カルテの導入を機に診療記録のほとんどが電子データとして保管されることとなりました。しかし、記録媒体が紙であるか電子であるかに関わらず、診療記録を適正に管理するという原則に変わりはないため、紙媒体で残る過去の診療記録の保管・管理を引き続き適切に行うとともに、電子上の診療記録についてもその特性を考慮した上で適切かつ効率的な管理を行っています。

診療情報の管理業務には、診療記録を物理的に管理するだけでなく、診療記録から得られたデータを集積し、活用できるように整備するというもう一つの側面があります。

●診療情報の整理・医療統計作成

 疾病統計や処置、手術件数などの医療統計を作成するためには、情報の整理を行う必要があります。病名および実施手術については、国内で標準的に用いられているコード体系を用いて分類を行い、後利用がしやすいよう情報の管理を行っています。また、このように整理された診療情報を元に疾病統計や死因統計など、各種統計情報の作成を行っています。

●診療記録の監査

 より適切な内容の記録が残せるよう、単に記載された記録を管理するだけでなく、入院診療録における医療者による記録が適切に残されているかを定期的に監査し、その結果を記載者にフィードバックすることで記録内容の適正化に努めています。

●がん登録

 2011年4月より新たにがんの放射線治療を開始するなど、病院を挙げてがん診療体制の益々の拡充を図っています。院内で行ったがん診療の評価や診療患者さんへの支援、がん診療における地域連携の強化といった目的のもと、がんに関する詳細な診療情報を登録しています。それらの登録業務は、国立がん研究センターの研修を受講した診療情報管理士が行っています。院内がん登録や臓器別のがん登録などを正確に行い、がん診療に少しでも役立てるよう努めています。

「クリニカルインディケーターの収集」

 現在、当課で算出している診療に関わる統計情報に加え、院内の様々な部署から様々な診療実績や院内の色々な活動実績・稼働状況などを収集し、院内での共有を図るという試みを行っています。各指標の数値とともに、数値の算出方法を共有することにより、様々な部署から出される各指標の信頼性の向上も目指しています。収集した指標は、病院ホームページ・年報等を通じて対外的な指標の公表を行うほか、各種機関への実績報告に使用したり、院内の様々な部署の種々の活動状況の把握に利用したり、より良い医療の提供・安全の確保といった医療の質の向上に寄与することが期待されています。

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